ウッドデッキを採用してより快適な平屋を実現!
公開:2024.11.21 更新:2024.11.21埼玉をはじめとする地域では平屋住宅の人気が高まっていますが、いくつかの課題があります。しかし、ウッドデッキを採用することで課題を解決できるかもしれません。
平屋の魅力は、家族が一体感を持ちやすく、生活動線がシンプルであることです。しかし、平屋特有の悩みもあります。例えば、洗濯物を干す際のプライバシー問題や、日当たり・風通しの不便さです。そんな悩みを解決するために、ウッドデッキの採用が注目されています。平屋の魅力をさらに引き立てるウッドデッキで、より快適な住まいを実現できます。
目次
平屋が増加している!魅力を紹介
近年、埼玉などのさまざまな地域で平屋住宅の人気が急上昇しています。このような増加の背景には、平屋住宅が提供する利便性や安全性、家族との一体感といった多くの魅力があります。
◇平屋の割合が増加中
この10年間で、日本の平屋住宅の割合が著しく増加しています。
国土交通省の「建築着工統計調査」によると、2012年の新設居住専用住宅の総数は44万8,235戸で、そのうち平屋住宅は3万604戸、平屋の占める割合は約6.8%でした。しかし、その後平屋率は毎年少しずつ上昇を続け、2019年には居住専用住宅45万9,418戸のうち4万8,585戸が平屋となり、ついに平屋率は10%を超える10.6%に達しました。そして2022年には、平屋の割合はさらに増加し、約13.5%に達しています。10年間で平屋率がほぼ2倍に増加しているのです。
◇平屋の魅力
平屋住宅には、暮らしやすさや家族との一体感、安全性といった多くの魅力があり、近年その需要が高まっています。こちらでは平屋の魅力を紹介します。
ワンフロアで完結する暮らしやすさ
平屋の最大の特徴は、ワンフロアで生活がすべて完結する点です。上下階の移動がないため、家中の移動がスムーズで、家事動線もシンプルになります。また、階段がないことで余分な廊下やドアが不要となり、部屋全体が横に広がりやすくなります。
これにより、開放的な空間が生まれ、天井を高くしたり勾配天井を取り入れたりと、スタイリッシュでゆったりとした空間づくりも可能です。
家族との一体感を感じられる空間
平屋は、自然と家族のつながりを感じやすい設計がしやすい点も魅力です。同じフロアで生活するため、家族の気配が伝わりやすく、コミュニケーションが取りやすくなります。特に、小さな子供や高齢の家族と一緒に暮らす家庭では、家族の一体感が平屋の大きな魅力となるでしょう。
構造的に強い耐震性
平屋は重心が低く、建物全体が安定しているため、地震に強いです。上下階がない分、重心が地面に近く、地震や台風の影響を受けにくくなります。また、災害が発生した際にもワンフロアであるため、すぐに屋外へ避難できるのも安心材料のひとつです。
子育てや老後も安心の住環境
平屋は階段を使わない生活ができるため、足腰の負担が少なく、高齢者や幼い子どもにとっても安全な住まいです。高齢になると階段の上り下りが辛くなることが多く、日常生活が1階で完結する平屋であれば、転倒やケガのリスクを軽減できます。また、小さな子どもが自由に家の中を動き回れる時期も、階段がないことで親としての安心感が高まります。
平屋で悩みがちなポイント
画像出典:フォトAC
平屋住宅には多くの魅力がある一方で、いくつかの悩みも存在します。そのため、快適な住環境を維持するためにはいくつかの工夫が求められます。こちらでは、平屋の持ついくつかの課題を紹介します。
◇洗濯で悩みやすい
平屋では、洗濯物に関して悩みが生じる可能性が高いです。特に、平屋特有の立地や構造によって、いくつかの問題が発生することが考えられます。
車や通行人から見えやすい
2階建て住宅のように高い位置にベランダがあれば、他人の視線を気にせずに済むのですが、平屋の場合、どうしても目線が重なりやすくなります。このため、プライバシーを大切にしたい方には悩みの種となることが多いです。
洗濯物が汚れやすい
平屋は地面と近いため、洗濯物に砂やほこりがつきやすいという懸念点があります。二階に干すことで、地面からの距離を確保でき、強風の日でも砂がつきにくいのですが、平屋の場合、特に強風時には砂が舞い上がって衣類に付着するケースも少なくありません。これにより、平屋での洗濯物の手間が増えてしまうこともあります。
防犯面での心配
平屋は外から物干し場にアクセスしやすいため、洗濯物が盗まれるリスクが高まります。二階の場合、目立つ行動をしなければならないため、泥棒にとっては狙いにくいですが、平屋では簡単に敷地内に入られ、洗濯物に手が届く可能性が高まるのです。
生活感が出やすい
平屋のコンパクトな敷地では、洗濯物をリビングやダイニングから見える場所に干すことになりがちです。このため、室内から外の洗濯物が見えてしまい、生活感が出てしまうことがあります。特におしゃれな暮らしを目指している方にとっては、洗濯物が視界に入ることで理想の住まいの雰囲気づくりに影響を与える要因となるでしょう。
◇日当たり・風通し
平屋住宅における「日当たり・風通しの悪さ」は、平屋特有の悩みの1つです。ワンフロアにすべての部屋を配置する構造のため、窓を多方向に設置できない部屋が出てきてしまうことがあります。このため、部屋によっては十分な採光が取れず、昼間でも暗くなりがちです。
また、窓が一方向にしかない部屋では、風通しも限られてしまうため、湿気がこもりやすくなり、ジメジメとした空間になりかねません。こうした状況は、夏場の熱気や湿気がたまりやすく、快適な住環境に影響を及ぼす要因になります。そのため、平屋を設計する際には、通風や採光を確保できる窓の配置や中庭の設計など、工夫が必要です。
ウッドデッキを採用して平屋の悩みを解消
ウッドデッキは、平屋の魅力をさらに引き立てる素晴らしい要素です。ウッドデッキを採用することで、平屋の持つさまざまな課題を解決できるかもしれません。こちらでは、ウッドデッキの設置にかかる費用の目安とその魅力を紹介します。
◇ウッドデッキの設置にかかる費用の目安
ウッドデッキの設置費用は、一般的に10㎡(約3坪)の新設で25万〜40万円程度が相場とされていますが、選ぶ木材の種類によってさらに費用が異なります。それぞれの木材には特徴があり、費用面でも差が生じます。
天然木(ソフトウッド)
ソフトウッドは柔らかく加工しやすい素材で、ウッドデッキによく使用されますが、耐久性を保つには定期的なメンテナンスが必要です。材料費は約15,000〜30,000円/㎡、設置工事費は約25,000〜30,000円/㎡で、合計費用は約40,000〜60,000円/㎡です。
天然木(ハードウッド)
ハードウッドはソフトウッドに比べて硬く、耐久性も高いため長持ちしますが、その分、設置費用が高めです。材料費はソフトウッドと同じく約15,000〜30,000円/㎡ですが、設置工事費は約35,000円/㎡と高く、合計費用は約50,000〜65,000円/㎡になります。
人工木(樹脂+木粉)
人工木は樹脂と木粉を混ぜ合わせた素材で、耐久性が高く、メンテナンスが簡単な点が魅力です。選ぶ製品によって価格の幅が広く、材料費は約10,000〜40,000円/㎡、設置工事費は約20,000〜35,000円/㎡で、合計費用は約30,000〜75,000円/㎡です。
◇ウッドデッキの魅力
平屋にウッドデッキを設置すると、家と庭の境界が緩やかになり、居住空間が広がる感覚が得られます。特にリビングから続くウッドデッキは、室内と外を一体化させるような効果をもたらし、家族が集う場所をより豊かで快適にしてくれます。平屋は天井を高く設計できる利点もあるため、ウッドデッキと組み合わせることでさらに開放感を増し、明るく広々とした空間を演出できるでしょう。
さらに、ウッドデッキは家族の憩いの場としても活用しやすいのが魅力です。例えば、広めに設ければ子どもやペットの遊び場にしたり、夏にはプールを置いて水遊びを楽しんだりと、多目的に利用できます。特に小さな子どもがいる家庭では、リビングやキッチンからウッドデッキを見守れるようにすると、家事をしながらでも安心して遊ばせられるでしょう。
ウッドデッキを採用する際のポイント
ウッドデッキを設置する際は、快適で機能的な空間を作るためにいくつかのポイントを考慮することが大切です。
◇メンテナンス性
まず、メンテナンス性を意識することが重要です。
ウッドデッキは屋外に設置されるため、紫外線や雨風にさらされることから、耐久性が求められます。特に天然木のウッドデッキは定期的な塗装が必要で、手入れを怠ると腐食やシロアリの被害を招く恐れがあります。一方で、木粉と樹脂を混ぜた人工木のウッドデッキは塗装が不要で、メンテナンスの手間を大幅に軽減できます。
また、ウッドデッキの下に土が残っていると雑草が生えるため、防草シートや土間コンクリートで対策するのが望ましいです。
◇天候などを踏まえて検討する
天候や季節を考慮した使い方をシミュレーションすることも大切です。屋根がないウッドデッキは雨の日に使えず、また夏や冬の気候によっては快適に過ごせないことがあります。さらに、周囲の庭に雑草が多いと虫が寄りやすく、快適な環境が損なわれるかもしれません。
実際の使用シーンを具体的に想定しながら、ウッドデッキの配置や庭との連携を考えることで、より快適で機能的なスペースを作ることができるでしょう。
◇プライバシーを考える
ウッドデッキの配置について周囲の建物や通りからの視線に配慮しましょう。近隣の家や道路から見える位置にウッドデッキを設けると、リラックスできる空間が失われてしまいます。そのため、目立つ場所に配置する際は、フェンスや目隠しルーバーなどを設置してプライバシーを確保することが大切です。
◇電源や水道を確保する
ウッドデッキでの活動を想定した、電源や水道の確保も欠かせません。
ウッドデッキで電気製品を使用する場合、近くにコンセントがあれば便利です。特に、虫よけや照明などの電源を使うアイテムが増えることがあります。また、水道が近くにあれば、お子様のプールやペットのシャンプーなど、さまざまな用途で活用できるほか、デッキの掃除も簡単になります。
近年、埼玉などの地域で平屋住宅が人気を集めています。
平屋の最大の魅力は、ワンフロアで生活が完結する点です。階段がないため、家事動線がシンプルになり、家族との一体感が生まれます。特に小さな子どもや高齢者がいる家庭にとっては、移動が楽で安全な住環境となり、安心して暮らせるでしょう。また、平屋は地震に強い構造を持ち、災害時の避難も容易です。
しかし、洗濯物を干す際にプライバシーが気になることや、日当たりや風通しが悪くなることが課題となることもあります。このような悩みを解消するために、ウッドデッキを設置することが有効です。ウッドデッキは家の外と中をつなげ、家族の憩いの場を作るだけでなく、プライバシーを確保しながら快適な空間を提供します。