埼玉で平屋に住む! 新築と中古のどっちにするべき?
公開:2024.03.25 更新:2024.03.29埼玉で平屋に住むことを検討しているなら、新築と中古のどちらを選ぶべきか悩むことでしょう。新築は保証やアフターサービスが充実しており、安心感がありますが、価格が高額です。一方、中古は価格が抑えられるものの、保証期間が短くトラブル時のサポートが少ない傾向にあります。自身のニーズや予算に合わせて、慎重に選ぶことが重要です。
目次
魅力が満載? 平屋建てについて解説
日本の住まいは2階建てが主流ですが、平屋も人気が高まっています。こちらでは、埼玉で平屋を検討している方のために、平屋の概要と魅力を簡単にご紹介いたします。
◇平屋とは?
平屋とは、建物が1階部分のみで構成される住まいのことです。一般的な平屋住宅では、階段がなく、リビングやキッチン、浴室、洗面室、主寝室、子ども部屋などの個室がすべて同じ階に配置されます。
広告や不動産登記、建築基準法では「平屋」ではなく「平家建」と表記されることもあります。昔ながらの日本家屋を思い浮かべるかもしれませんが、最近ではデザインや間取りにこだわった平屋住宅が増えています。2階や3階建てではなく、敢えて平屋を選ぶ人が増え、その人気は高まっています。
◇平屋の魅力
高さがないため、地震の揺れや風に強いのが特徴です。生活動線がシンプルかつコンパクトなため、作業効率がよく家族のコミュニケーションも取りやすくなります。階段の上り下りが必要ないため、小さな子供がいる家庭でも安心して暮らせるほか、老後の住まいとしても人気を集めています。空間を最大限に活かせ、メンテナンス費用や光熱費が抑えられるのも魅力です。
新築と中古の平屋はどっちがいい?
画像出典先:フォトAC
新築と中古の平屋には、それぞれメリットとデメリットがあるため、どちらが良いとは一概にはいえません。重要なのは、新築と中古の特徴をしっかりと理解し、自分にあった住まいを選ぶことです。
◇新築平屋の場合
新築平屋のメリットとデメリットは、次のとおりです。
メリット
すべてが新品で、保証やアフターサービスも充実しています。清潔で、欠陥や故障のリスクもほとんどありません。耐震性、断熱性、気密性などの住宅性能に優れているため、快適に過ごせ光熱費を安く抑えられます。新築は中古よりも住宅ローン控除額が高く、期間も3年分長く適用されるのもメリットです。
デメリット
同じ広さの中古平屋と比較して、価格が高額になります。建物完成前に契約してしまうと、完成するまで暮らしのイメージがしにくいのもデメリットです。
◇中古平屋の場合
中古平屋のメリットとデメリットは、次のとおりです。
メリット
新築平屋より価格が安いため、住宅ローンを組む際は無理のない返済計画が立てやすく、経済的負担も軽減されます。中古でもリフォームすれば、注文住宅に近いスタイルを手に入れることが可能です。近隣住人や住環境を確認しやすく、トラブルを避けやすいメリットもあります。
デメリット
新築平屋に比べて保証期間が短く、トラブル時のサポートが少ないのがデメリットです。特に、築古物件は欠陥や劣化の不安があり、リフォーム費用も高額になる傾向にあります。
新築と中古で迷ったら確認すべきこと
新築と中古の違いは、築年数と価格だけではありません。契約や費用面でも違いが生じるため、どちらにするか迷っている方は、事前に確認が必要です。
◇契約や費用面の違い
具体的な違いは、以下のとおりです。
新築の平屋
建売の新築平屋は土地と建物がセットですが、土地を購入して注文住宅で平屋を建てる場合は、土地と建物それぞれに契約が必要です。新築物件の保証期間は、引き渡しより10年間と法律によって定められています。この期間内に、瑕疵が見つかった場合は、住宅メーカーが無料で補修しなくてはいけません。住宅メーカーのなかには、10年以上の保証制度を用意しているところもあります。
新築平屋の費用相場は、間取りや依頼する住宅メーカーによって異なります。間取り・広さ・住宅メーカー別の費用相場は、次のとおりです。
間取り広さの目安 | 住宅メーカー | 費用相場 |
1LDK10~15坪 | ローコスト | 500万~800万円 |
2LDK15~23坪 | ローコスト | 800万~1,200万円 |
3LDK 約26坪 | 中堅 | 約1,500万円 |
4LDK 約28坪 | 中堅・大手 | 2,000万円台 |
5LDK 約35坪 | 中堅・大手 | 3,000万円台 |
中古の平屋
新築の平屋と中古の平屋の価格差は、立地や施設、築年数などによって異なります。例えば、埼玉県川越市では、新築の平屋が約3,180万円で販売される一方、中古の平屋をリフォームして1,910万円で購入することも可能です。
中古物件は土地と建物がセットで、土地と建物の詳細が一部の中古住宅売買契約書に記載されます。保証期間は一般的に数カ月~2年で、物件によっては保証がないものもあるため事前に確認が必要です。中古平屋を購入する際は、以下の点も確認しておくことをおすすめします。
建ぺい率と容積率
建ぺい率と容積率をオーバーする物件は、違法建築物です。違法建築物とみなされると融資が受けられず、売却も難しくなります。
耐震性:現行の耐震基準に適合していないと地震に弱いだけでなく、住宅ローン減税の条件を満たせません。
◇シミュレーションして比較
物件価格は、中古平屋より新築平屋のほうが高額です。しかし、諸経費は中古物件のほうが高く、リフォームの内容によっては、中古平屋でも高額になる可能性もあります。どちらにするか迷ったら、新築平屋と中古平屋のそれぞれ建築コストがどれくらいになるかシミュレーションし、比較することが大切です。
中古と新築の住宅購入を比較する際には、物件価格だけでなく、諸費用も考慮することが重要です。諸費用には、登記費用や仲介手数料、不動産取得税、消費税、さらには引っ越し費用や住宅ローン手数料などが含まれます。これらの費用は物件価格に加えて支払う必要があります。
一般的に、新築の場合は物件価格に5%~10%の諸費用が加わります。例えば、3000万円の新築住宅を購入する場合、諸費用は150万円~300万円となります。一方、中古物件の場合、諸費用は物件価格によって異なりますが、リフォームや修繕が必要な場合もありますので、それらの費用も考慮する必要があります。
コストを抑えて平屋を新築する方法も有効
平屋は屋根面積と基礎面積が大きくなるため、建築費用は2階建てよりも割高ですが、工夫次第でコストを抑えることも可能です。こちらでは、平屋をローコストで建てるコツをご紹介いたします。
◇ローコストで建てるコツ
ローコストで建てる主な方法は、次の3つです。
外観をシンプルにする
平屋の外観は凹凸の少ないシンプルな形状にすることで、建築コストを抑えることができます。複雑な形状や装飾を省略し、シンプルでモダンな印象を与えることがポイントです。
壁を最小限にする
平屋の場合、室内の仕切り壁を減らすことで建築コストを抑えることができます。オープンな間取りや、パーティションや室内カーテンを活用して必要なスペースを区切る方法が有効です。無駄な壁を削減することで、効率的な使い勝手を確保しつつコストを削減できます。
グレードを下げる
キッチンやバスルームなどの設備品は、高級な素材や機能を選ばず、コストを抑えることができます。システムキッチンやユニットバスの選択肢を探り、デザインはシンプルでも機能的なものを選ぶことで、コストを削減できます。また、フローリングや壁紙などの素材も、コストを抑えたものを選ぶことで全体の建築費用を低く抑えることができます。
◇コストをかけるべき箇所
建築費用ばかりを優先してしまうと、安全で快適な住まいは実現できません。建築コストを調整する際は、コストをかける必要がない箇所から削っていくのがポイントです。反対に、コストをかけるべき箇所は、以下の3つです。
断熱材
断熱材は住宅の冷暖房効率を向上させ、光熱費を節約するために非常に重要です。断熱性の低い材料や適切な厚みのない断熱材を使用すると、冷暖房効率が低下し、結果として光熱費が増加する可能性があります。また、断熱性の低い住まいは快適性も損なう可能性があります。
耐震性
日本は地震の多い地域であり、地震に対する建物の耐震性は非常に重要です。耐震性の低い住まいは、地震の際に倒壊や損傷のリスクが高まります。安全性を確保するためにも、適切な耐震設計や構造を採用することが必要です。耐震性を犠牲にすることは、将来的に大きなリスクを招く可能性があります。
セキュリティ
家族の安全とプライバシーを守るためには、適切なセキュリティ対策が必要です。防犯対策を削減することで、家族や財産に危険が及ぶリスクが高まります。例えば、防犯カメラやセキュリティシステムの設置、頑丈なドアや窓の採用などが重要です。セキュリティを犠牲にすることは、家族の安全を脅かすことにつながります。
これらの要素は、住宅の品質や安全性、快適性を確保するために欠かせないポイントです。コスト削減を図る際には、これらのポイントを優先し、バランスよく検討することが重要です。安全と快適性を確保しつつ、予算内での工夫を行うことが求められます。
平屋建ては日本の住宅において人気が高まっており、その魅力は多岐にわたります。一階建てであるため、地震や風に強く、安全性が高いのが特徴です。また、生活動線がシンプルなため、家族のコミュニケーションが取りやすく、特に小さな子供がいる家庭や高齢者にとって利便性が高いです。
一方、新築と中古の平屋にはそれぞれメリットとデメリットがあります。新築の場合、すべてが新品で保証やアフターサービスが充実していますが、価格が高額であることや完成前のイメージがしにくいというデメリットがあります。一方、中古の場合は価格が安く、リフォームによって自分好みの住まいにカスタマイズできるが、保証期間が短くトラブル時のサポートが少ないというデメリットもあります。
新築か中古かを選択する場合は、物件価格だけでなく、諸費用も考慮し、安全性や快適性を確保しつつ、予算内でバランスよく検討することが重要です。これらの要素を総合的に考慮し、自身に最適な選択を行うことが重要です。