埼玉の平屋住宅に古材を利用!富岡工務店の取組と施工事例
公開:2024.04.30 更新:2025.01.30
平屋住宅に古材を取り入れることで、建物に独自の魅力と温かみを与えることができます。古材は昭和25年以前の木造住宅などで使用された素材であり、その特徴は地域に根ざした高品質の木材であることや独特の風合いや温かみがあることです。また、古材は新しい木材よりも強度が高く、耐久性や強度面で優れています。
しかし、古材を利用する際には均一の材料をそろえるのが難しいことや品質の確認と加工に時間がかかることなど、いくつかの注意点もあります。富岡工務店では、古材の特性を活かし、個性豊かな住宅を提供しており、古材を再活用することで歴史ある建物の魅力を引き出し、快適で魅力的な住空間が実現可能です。
目次
平屋住宅に古材を利用する!特徴や魅力とは?
平屋住宅に古材を取り入れると、建物に独自の魅力と温かみを与えられます。さらに、古材は新しい木材と比べて意外なメリットがあるのです。
◇古材とは昭和25年以前の住宅資材
古材とは、戦前に建てられた木造住宅などで使用された木材を指します。一般的に、昭和25年以前に使用された木材が古材として認識され、その理由は当時使用されていた木材が主に国産であり、品質が高いことからです。昭和25年以前の木材は、特に日本各地で育てられた樹木が使用され、その木質や強度が優れていたため、今日では非常に貴重な素材とされています。しかし、現在では安価な外国産の木材が主流となり、国産木材の利用は減少しています。これにより、昭和25年以前に使用された木材、特に国産の木材で作られた古材は非常に希少となり、その価値が再評価されています。
木材は、時間をかけて自然乾燥を行うことによって強度が増します。伐採されたばかりの木材よりも、数十年、あるいは100年以上の時間をかけてゆっくりと乾燥させた木材のほうが、強度や圧縮強度において優れています。木材は時間と共に密度が増し、その後、数百年経過すると、伐採されたときの強度に戻るとも言われています。この自然乾燥の過程を経た木材は、非常に丈夫で長持ちし、建物においても長期間にわたってその強度を維持します。
古材の特徴は、何と言ってもその独特の風合いや温かみです。使い込まれてきた木材は、年月を重ねることで色合いや質感に深みが増し、まるで歴史の一部のような重みを持っています。こうした古材を活用することで、建物に歴史的な価値や風格を与えることができ、同時に環境にも配慮した取り組みとなります。再利用することで、資源の無駄を減らし、持続可能な社会の実現にも寄与することができます。このように、古材は単なる素材としてだけでなく、その背後にある歴史や文化を感じさせる要素を持っており、建築において非常に魅力的な存在となっています。
◇新しい木材よりも強度が高い
古材は新しい木材よりも強度が高いという特徴があります。これは、古材が長い年月をかけて自然乾燥し、内部の水分が蒸発する過程で強度が向上するためです。古材は建材として使用された後も成長を続けており、その結果、引っ張り強度や圧縮強度が増しています。そのため、古材は新しい木材よりも耐久性や強度面で優れています。
◇素材の深みが増し環境にも優しい
古材を平屋住宅に利用すると、素材の深みが増し、環境にも優しい魅力が生まれます。新しい木材と異なり、古材はそれぞれの木材の模様や色合いが異なり、個性的な表情を持ちます。この個性が、建物や家具に深みを与え、空間に豊かな雰囲気を醸し出すのです。
また、古材は時間とともに変化し、表面の色合いや触り心地が変わるため、その住まいならではの風合いを楽しめます。環境に優しいのもご古材のメリットで、新たに木材を生産する必要がないため、二酸化炭素排出量の削減に大きく貢献できます。また、家を建てるために新たに森を伐採することもないため、環境に負荷をかける心配がありません。長い目で見れば、古材を使用したほうがサスティナブル社会に貢献できると言っていいでしょう。
◇古材の中でも人気が高い素材
古材として使用される木材の種類はさまざまですが、中でも特に需要が高いのが「マツ材」です。針葉樹である松は種類が大変豊富で、海外産のものは「パイン材」などと呼ばれることもあります。松は含有している油分の割合が高く、年を経るにつれて色ツヤが増し、味わいが深くなるという特徴があります。耐水性にも優れており、粘り強いため、梁や桁などに好んで使用されます。
もうひとつ、ケヤキも古材の中では珍重される素材です。独特の美しい木目が特徴なため、フローリングや大黒柱などに使われることの多い素材です。栗は耐久性が非常に高く、タンニンを多く含んでいることから腐りにくく、防腐処理を必要としない木材として昔から日本の家屋に使用されてきました。古材としての栗は、土台としてよく使われます。
古材を利用する場合に懸念される注意点

古材を活用する際には、いくつかの注意点があります。特に、品質の確認や加工には手間がかかります。また、解体された建物から取り出される古材には、汚れや損傷がある場合もあり、洗浄や修復が必要です。
◇均一の材料をそろえるのが難しい
古材を利用する場合、均一の材料をそろえるのが難しいという懸念があります。古材は、古い建物から取得される素材であり、その品質や特性は一様ではありません。解体された古民家などから得られる木材は、経年変化や使用された箇所によって異なるため、統一感を出すことが難しいのです。
市場で販売されている古材であっても、同じ素材を揃えることは困難であり、一貫性を保つことが難しいでしょう。
◇品質の見極めと加工に手間がかかる
古材を利用する際には、品質の確認と加工に時間がかかります。再利用可能な木材であるか、再利用にふさわしい品質かを見極める必要があるからです。また、古材には汚れや損傷があることがあり、洗浄や修復が必要になることも少なくありません。
さらに、古材は再利用するために加工する必要があり、手間がかかります。新しい木材とは異なり、古材はサイズや形状が一定でないため、必要に応じて細かく加工する必要があるからです。
◇新しい材木よりも高くつく場合も
古材を効率よく使おうとすると、コストが高くつくこともあります。古材の中には新しい木材よりも高価なものもありますので、注文住宅の建設に組み入れる際にはどちらが得かをよく検討する必要が出てくるケースも珍しくありません。現在では新材をエイジング加工する手法もしばしば使われていますが、強度の面では古材のほうが優れていることが多いので、工務店とよく相談した上で素材を選びたいものです。
古材利用の住居を建てるなら富岡工務店へ
富岡工務店は、古材の特性を活かし、個性豊かな住宅を提供しています。古材は、歴史や風格を感じさせる素材であり、家に独自の魅力を与えます。豊富な経験と技術を持つ富岡工務店では、古材を活かした理想の住まいが実現可能です。
◇柱梁と構造材の見える家
埼玉県にある富岡工務店は、柱や梁などの構造材を見せる家が特徴的です。一般的には、家の骨組みは壁や天井に隠れてしまいますが、富岡工務店では骨組みをデザインの一部として積極的に見せることにこだわっています。美しい木の柱や梁を隠すのはもったいないと考え、木々の癒しを感じながら生活できる環境を提供しています。また、木材は一本一本に特性があるため、それぞれの特性を活かし、強度や美しさを引き出した住宅を建てることが可能です。
◇木材への強いこだわり
富岡工務店では、建築に使用する木材に強いこだわりを持っています。一般的な「集成材」を使用せず、天然の「無垢材」を建築材として使用しています。無垢材は扱いが難しい面もありますが、木目の美しさが魅力です。経験と知識を活かし、集成材では表現できない独自の木造住宅を提供しています。また、「渡りあご工法」を用いることで、木材同士の接合部の強度を高め、耐震性を向上させ、木造建築のバリエーションを豊かにしています。
木材には一本一本特性があり、それぞれの特性を正しく判別し、どの場所にどの向きで使うのかなどを決定するためには熟練したプロの目が必要です。富岡工務店の修行を積んだ職人は、それぞれの木材が持つ特性を生かし、強度を持たせたり、より美しく見せたりできるように意識しながら作業を進めていきます。数十年のノウハウを蓄積した職人だからこそできるプロの技といえるでしょう。
◇古材を利用した想いを引き継ぐ住まいづくり
富岡工務店では、古材を活用した「時を紡ぐ家」を提案しています。古材には、傷や割れがありますが、これらは長い年月を経た証であり、古材ならではの個性と味があります。築100年の民家から出た木材は、その家を支えた実績であり、このような時間を経た個性と味わいが古材の魅力です。
富岡工務店であれば、現在の家の材料を再利用し、住み慣れた家や由緒正しい家や家族の思い出を刻んだ柱など、様々な想いが詰まった材木を新しい家に受け継ぐことが可能です。
◇渡あご工法で耐震性を強化
富岡工務店では「渡あご工法」と呼ばれる手法によって耐震性を強化しており、見た目の美しさだけではなく、安心性も追求しています。渡あごというのは日本に古くから伝わる伝統技術で、木材の伸縮する特性を生かし、金物を使わずに込栓(こみせん)で2つの部材を接合する工法のことです。渡あご工法は隙間がなく、木材同士の接合が強固なため、耐震性が高いのが大きなメリットです。
◇木材のメリット
天然素材である木材には調湿性があり、家の中に湿気がこもりにくいというメリットがあります。湿度が高いときは木材が空気中に含まれる余分な水分を吸収し、逆に空気が乾燥しているときは内包している水分を発散させるため、カビや結露などが発生しにくくなります。ですから、高齢者や小さな子どものいる家庭でも、健やかな環境で生活できる点が木材を多用する大きなメリットといえます。
古材を再利用した富岡工務店の施工実績
富岡工務店の施工実績では、古材を再活用することで、歴史ある建物の魅力を引き出しています。また、新たな価値を生み出し、快適で魅力的な住空間が実現可能です。
◇古材と新材の違和感を軽減
依頼者の住まいは、明治時代に作られた古民家でした。富岡工務店は解体された古民家から取り出された貴重な木材を、手作業で丁寧に再利用しています。古材と新しい材料の色合いは、渋柿にベンガラを混ぜた古色が調合されて違和感なく調和し、再生部分と新規部分の色の違いも自然なバランスが保たれました。
◇天井を高くして開放感を向上
この古民家の通し柱は現代と比べて短く、天井が低く感じられて圧迫感が漂っていました。富岡工務店はこの課題に対処するため、大黒柱と床柱以外の柱を全て取り替え、天井を高くしたのです。この工程により、建物内部により広々とした空間が生まれ、開放感が向上しています。古材を再利用しながらも、建物の利用価値を最大限に引き出し、快適で魅力的な住空間を実現しました。
富岡工務店の施工事例を紹介
O様邸は、和風の外観に工夫された照明と太陽光発電、床暖房が特徴的な家です。N様邸は、金属外壁と木材内装のギャップが魅力で、伝統工法とスキップフロアが特徴的です。
◇O様邸

O氏邸は、二間続きの和室と縁側、広い玄関に真っ直ぐな階段、さらに高い天井と勾配天井のリビングが印象的です。外観は和風で、しかも深い軒があしらわれており、昭和を彷彿とさせるクラシックな作りが特徴です。施主が電気屋さんということもあり、玄関ポーチのフロアー照明や玄関式台下の間接照明、階段蹴り込み板のスリット照明など、全ての照明に工夫が凝らされています。夜間は照明によっておしゃれ感が際立つ家屋には5.46kwの太陽光発電システムや床暖房も設置されており、まさにフル装備といった感があります。
◇N様邸

N氏邸は建坪45坪、法規の関係で外部に木材を出せないということで、金属板サイディング(ガルバリウム)を外壁にあしらった家になりました。これに対して、内部には木材をメインとした自然、素材がふんだんに使用されており、外観と内観のギャップの大きさに驚く仕掛けになっています。いったん玄関から中に入ると、変化していく木材の色つやが時間の流れを感じさせる空間が出現します。伝統工法の組床による構造で、柱・梁の構造材が主役のデザインとなっている屋内にはスキップフロアを導入し、座るリビングと立ち作業のキッチンの目線の同一化を図っています。
熊谷市・深谷市でおすすめの注文住宅会社を紹介
ここまでは富岡工務店についてご紹介してきましたが、埼玉県内には富岡工務店以外にも人気の高いハウスメーカーがいくつもあります。今回は、その中でも特に施工実績数の多い3社をピックアップしてみましたので、参考になさってください。
◇ステーツ
株式会社ステーツは、地元に密着したハウスメーカーとして非常に人気があります。令和4年4月に新潟県新潟市で設立され、平成14年10月に埼玉支店をオープンして以来、着実に成長を遂げてきました。
同社は、地震に強くバリアフリーな平屋住宅に多くの実績があり、その個性的なデザインが施主から高く評価されています。特に、高い天井を採用して開放的な雰囲気を生み出すだけでなく、屋根裏空間を有効に活用した「HIRA-YA」は、メンテナンスコストの面でも優れている点が特徴です。
◇彩ハウス
「彩ハウス」は、いのうえ工務店のブランド名で、家族の健康と快適さを追求した自然素材を使用した注文住宅を提供している人気の企業です。埼玉県、群馬県、栃木県を中心に、これまでに3,500棟以上の実績があります。
「高性能×プレミアムデザイン×安心価格」を提供することが特徴で、特に100%オリジナルデザイン・完全自由設計の注文住宅が可能です。自然と調和した快適で心地よい住まいを希望する方におすすめのハウスメーカーで、将来のライフステージの変化に対応した柔軟な設計でも優れた実績を誇ります。
◇一条工務店
住宅性能と暮らしやすさにこだわる方には、一条工務店の住まいが最適です。同社では、「グラン・スマート」や「グラン・セゾン」といった業界最高クラスのプレミアムシリーズをはじめ、機能性を追求した「アイ・スマート」など、多様なシリーズを提供しています。
アイランドキッチンやI型キッチンなどが標準装備され、理想の家を思いがけないリーズナブルな価格で実現できる点が大きな魅力です。さらに、浴室の床暖房や花粉を99%除去する高性能フィルターの装備も人気を集めています。
古材は主に昭和25年以前に建てられた木造住宅から採取される素材で、その時代の国産木材が使用されているため、高い品質と独特の風合いがあります。古材は新しい木材に比べて自然乾燥により内部の水分が抜け、年月を経るごとに強度が増しています。そのため、引っ張り強度や圧縮強度が高く、耐久性にも優れています。このような古材を使うことで、住まいはその素材の持つ深い色合いや独特の質感を反映し、空間に豊かな雰囲気をもたらします。
一方で、古材を利用する際にはいくつかの課題が存在します。特に、均一な品質の材料を揃えることが難しいため、統一感を出すためには特別な配慮が必要です。また、解体された建物から取り出される古材は汚れや損傷があることが多く、それらを洗浄し修復する作業は手間とコストがかかります。さらに、形状が不定である古材を適切に加工するためには熟練した技術が求められます。
富岡工務店では、これらの課題を乗り越え、古材の特性を活かした個性豊かな住宅を提供しています。古材を利用した建築は、歴史や風格を感じさせると共に、家に独自の魅力を与えることができます。特に柱や梁などの構造材を見せるデザインにこだわり、木々の自然な美しさと強度を活かした住宅を建てています。
